Design Method設計手法

3棟同じ要素で全体を構成するのではなく、1棟1棟の形・プラン・庭などの要素が全て異なる「個性」を持ち、その異なる要素が寄り添い全体を構成しています。1棟1棟がそれぞれの特徴や個性を保有しながら集まる事で、3棟で1棟のような不思議な全体像を演出します。3棟を同時に設計する事で、通常の1戸建て住宅では作り出せない魅力的な創造溢れる空間を敷地全体に散在させました。

高低差を生かすことで獲得した眺望
本プロジェクトは「第1種低層住居専用地域※」という建築基準法の規制が最も厳しい地域に位置します。眺望を獲得するための一つの手法は階数を重ねて3F建てにするか、それ以上にしていく事ですが、この敷地で3F建てを設計すると新たにクリアしなければならない規制が発生し、高く大きく設計したい意図とは逆に小さな設計になってしまいます。今回この課題に対し「ペントハウス(階段室)」を採用する事で、建築基準法上は2F建てで成立させ、建物を大きく高く設計しています。2Fから「ペントハウス(階段室)」を経由してルーフバルコニーへ上がれ、さらにタラップ(はしご)でその上のルーフバルコニーへ上がれる経路も獲得しました。その高さは建築が建つ地盤面から7mの高さに位置します。さらに前面道路から建築が建つ地盤面まで4mの高低差があるので、前面道路からルーフバルコニーまでの高低差は11mになり、住宅密集地でありながら固有の眺望を獲得する事に成功しています。この高さは5Fの床レベルと同等です。 ※第1種低層住居専用地域…低層住宅のための地域で、小規模なお店や事務所をかねた住宅や、小中学校などが建てられる。
Greenとプライバシーを両立させた平面計画
「Small House Town」には「内部空間=へや」と「外部空間=にわ」がパズルを組み合わせるようにそれぞれ寄り添い集まり複雑な全体構成を有しています。それぞれの棟で「にわ」に配置されている「Green」にはより近い距離感でいたい。しかし「内部空間=へや」のプライバシーは守りたい。その希望とそれぞれの棟の豊かな生活を、3棟の「にわ」と「へや」を同時に設計する事で実現しました。意図的に窓を配置し、お隣さんの「Green」が自分の「Green」に映るように計画した結果、実際の敷地面積より広く「にわ」を感じられます。この演出により「内部空間=へや」を「外部空間のような=へや」、「外部空間=にわ」を「内部空間のような=にわ」のようにキャラクターを固定しない個性的な空間を作り出しました。
「にわ」をより身近に感じるための基礎形状
「内部空間=へや」と「外部空間=にわ」の距離感を縮めるための解決手法を模索しました。一般的な木造住宅では、建築が建つ地盤面から1F床までの距離は46cm程になります。これは階段に置き換えると3段程の段数になるため、地盤面と1F床面の距離感を生み、一体感が損なわれます。要因は一般的な木造住宅の床下基礎立上り高さ(h=30cm)が建築基準法で定められているためです。本プロジェクトでは、建築構造家とコラボレーションし設計初期段階から綿密な設計をすることで、基礎の立上り高さをh=30cmから1/3のh=10cmに縮小する事に成功しました。これによって一般的な3段程の段数は1段に抑えられ、「内部空間=へや」と「外部空間=にわ」の距離感を縮めることが出来ました。また「にわ」に面する壁には現状の法律で最大寸法の引き違い窓を意図的に配置し、「にわ」をより身近に感じる事ができます。

通常の設計手法とは大きく異なる今回の設計手法

3つの敷地に1つの900グリッドを被せる
「900グリット(四角形)」は木造住宅を設計する際の基本となるモデュール(寸法の単位)です。本プロジェクトではそれぞれの敷地にそれぞれの900グリットを被せるのではなく、3つの敷地に1パターンの900グリッドを被せて意図的に3棟を同時に操作しています。複雑な敷地形状に1パターンの900グリッドを被せてガイドラインを作成した結果、様々な個性を持った形状が生まれるので、そのガイドラインを元に設計を進めて行きます。
空間を作る
900グリッドを被せて作成したガイドラインを元に、3棟同時に3層同時に各空間(単位)を作って行きます。ある空間は4単位。ある空間は6単位。ある空間は8単位。それぞれの単位が平面方向と高さ方向双方にパズルを組み合わせるように、それぞれ寄り添い集まり全体を構成していきます。かつ、3棟それぞれの総単位数が同一になるよう計画しています。「Small House Town」の根となる構成、立体パズルのような豊かな空間(単位)を敷地いっぱいに点在させていきます。
家の機能を追加していく
それぞれの空間(単位)に家としての機能を付加していきます。「内部空間=へや」と「外部空間=にわ」を3棟同時に3層同時に各空間(単位)に付加していきます。各棟の「内部空間=へや」のプライバシーは守られるよう留意し、開口部(窓)配置も同時にバランスを取っていきます。「内部空間=へや」には寝室、浴室、収納、リビング、キッチンなどの生活に必要なキャラクターを丁寧に配置し、「外部空間=にわ」には開口部(窓)とのバランスを考慮しながら様々なグランドカバーや樹木を配置していき、「Small House Town」の全体像を構成していきます。

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