「Small House Town」には「内部空間=へや」と「外部空間=にわ」がパズルを組み合わせるようにそれぞれ寄り添い集まり複雑な全体構成を有しています。それぞれの棟で「にわ」に配置されている「Green」にはより近い距離感でいたい。しかし「内部空間=へや」のプライバシーは守りたい。その希望とそれぞれの棟の豊かな生活を、3棟の「にわ」と「へや」を同時に設計する事で実現しました。意図的に窓を配置し、お隣さんの「Green」が自分の「Green」に映るように計画した結果、実際の敷地面積より広く「にわ」を感じられます。この演出により「内部空間=へや」を「外部空間のような=へや」、「外部空間=にわ」を「内部空間のような=にわ」のようにキャラクターを固定しない個性的な空間を作り出しました。
900グリッドを被せて作成したガイドラインを元に、3棟同時に3層同時に各空間(単位)を作って行きます。ある空間は4単位。ある空間は6単位。ある空間は8単位。それぞれの単位が平面方向と高さ方向双方にパズルを組み合わせるように、それぞれ寄り添い集まり全体を構成していきます。かつ、3棟それぞれの総単位数が同一になるよう計画しています。「Small House Town」の根となる構成、立体パズルのような豊かな空間(単位)を敷地いっぱいに点在させていきます。
家の機能を追加していく
それぞれの空間(単位)に家としての機能を付加していきます。「内部空間=へや」と「外部空間=にわ」を3棟同時に3層同時に各空間(単位)に付加していきます。各棟の「内部空間=へや」のプライバシーは守られるよう留意し、開口部(窓)配置も同時にバランスを取っていきます。「内部空間=へや」には寝室、浴室、収納、リビング、キッチンなどの生活に必要なキャラクターを丁寧に配置し、「外部空間=にわ」には開口部(窓)とのバランスを考慮しながら様々なグランドカバーや樹木を配置していき、「Small House Town」の全体像を構成していきます。